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今日の俳句で使う季語:雲雀

雲雀のでてくる俳句をまず探してみる。

季語の持つ雰囲気を知るのに、俳句をみてみるというのはとても良いのです。俳句の雲雀と自分の中にすでにある雲雀がかなり違うということもあるかもしれないので、最初に俳句の雲雀を見に行きます。

『山上樹実雄全句集』の索引から雲雀をみてみました。

満喫のこゑをふりまく揚雲雀

山上樹実雄全句集

こゑ絶えて落下の雲雀きりもみに

山上樹実雄全句集

もう一句雲雀の句がありました、どんな俳句だったでしょうか!気になる方は新発売の『山上樹実雄全句集』を手にとってみてください。新緑の淡い緑と深緑が反射しているような表紙です、帯がキラキラ。

三句あったうち二つの「雲雀」を使った俳句には、どちらの句も「雲雀のこゑ」がでてきます。

雲雀のこゑ

雲雀のなく声にも意味があるのでしょうが、春の楽しい雰囲気そのままに、聞く人や鳥に惜しみなく高らかに声が届く様子が想像できます。ちょっと違いますが、紅白のお餅やお菓子が宙を飛ぶ餅まきの雰囲気を思い出してしまいました。

次の句が「声絶えて落下の雲雀」あれだけ休みなしに歌い続けていたらひょっとしたら、息がうまく吸えなくて一瞬酸欠状態になって落ちてしまったのかもしれないと思いました。雲雀の声は、畑の上の方からよく聞こえてきました、そうだったら落ちたところが柔らかな土の上か野菜の上かなんかでしばらくしたらまた復活していそうです。

あと、空中高く舞いながら囀るというのは縄張りを主張しているということもあるので、空中戦などもあったのかもしれないなあとか。長らく続いていた声が突然途絶えたらどうしたんだろうと気になるに違いありません。それにしても雲雀というのはテンションの張り具合が天に行くか落下するかという激しさを思わせる季語のようです。

雲雀の声は何パターンもあるのですね、それにしても声が長く続く!虫を加えたままでもさせずっている映像などもありびっくりしました。

餌を口になほ声高き雲雀かな   鬼糸巻マンタ 

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